能楽鑑賞 「碁」
みなさまこんにちは、かえる堂です。
先月の「葵上」に引き続きまして、またもや能楽鑑賞に行ってきました。
同じく大槻能楽堂自主公演の「能の魅力を探るシリーズ」で「碁」です。
「碁」あらすじ
あらすじは以下の通り。
常陸国より都へ上る僧(ワキ)が三条京極に着き、この辺りは父親が源氏物語の話をしていた中川の宿の跡であろうと感慨深く古歌を口ずさんでいると、尼(シテ)が現れ、お宿を貸そうと言う。そして源氏の方違いの話から、中川の宿、夕顔の宿の話など語るが、今宵の慰みに碁を打って見せようと言う。相手はと問う僧に軒端の萩と決まっていると言い残し、涙を流し消え失せる。僧の夢に空蝉、軒端の萩が在りし日の姿で現れた。源氏へ昔の思い出も恨みも残っているが、今は懺悔に碁を打って見せましょうと言い、碁の話を語る。源氏の巻の名を言い合いながら碁を打ち始め、空蝉は負ける。空蝉は乱れ心となり、昔、源氏が忍んで来た折、上着を残して逃げ去った事、その苦恨と恋慕が募るが、源氏も軒端の萩も恋しく悲しい深い想いに堕ちたけれど、お僧の回向と碁を打った功徳で成仏した喜びを述べ消え失せる。(大槻能楽堂のHPより)
真ん中あたりの間狂言が、初心者さんにとっては睡魔の罠となるかも???あぶないあぶない。
題名が「碁」なので、「黙々と碁を打つ場面」が地味に続いたら辛いわ~と勝手に思っていたのですが、実際にはその場面はあっさり終了。その後の空蝉と軒端の萩の舞が良い感じでした。
舞う前の衣装が花とか・・・まぁよく見られるような女性モノの古典柄なんですけども、途中で衣装替えをしまして、舞っているときの衣装が色違いでお揃いの蝶柄。
蝶って華やかな感じがしますけど、一方で「胡蝶の夢」とか現実の曖昧さとか儚いイメージもあるし、色々意味があるのかな~とか思ってしまいました。
復曲能
わざわざチラシに書いてある「復曲能」。
初心者を寄せ付けない香りがプンプンしますね・・・・
大槻能楽堂のHPによると、「碁」は
室町時代、金春元氏による初演が(1460頃)「禅鳳雑談」に記されている以外は江戸時代、鳥取落にての所演があるものの、久しく廃曲となっていた。明治20年に金剛謹之助 昭和37年に金剛巌 平成13年に梅若六郎、大槻文藏にて復曲上演された曲である。その後観世清和の所演がある。
ということらしいです。は~なるほど。
そこの辺りの『価値』というか『良さ』とかがペーペーなかえる堂にはイマイチ判らず、難しかったらどうしよう~と当日まで心配していたのですが、 予想していたよりテンポが良く、全く杞憂でした。
「復曲能」という文字がある演目でも、あまり気にする必要はない模様です。
この日のお着物
一応能楽堂なので、絹物を着ました。そんなに良いものではないですが・・・
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