着物本 「きもの文化と日本」
みなさまこんにちは、かえる堂です。
着物の本といえば、
・着物の着方、着せかた、コーディネートなどの指南書
・エッセイ
・紋様やデザイン
・素材や職人さんについて
が大方です。
なぜか着物業界についての本はなかなかございませんでして、 私は出会ったことがありません。(出会ってないだけで、実は存在するのかもしれませんが・・・)
ここ数年では、きくちいまさんの「買ってはいけないきもの」が新鮮だったのですが、 着物業界というより着物全般に対する辛口エッセイといった感じ。 これはこれで楽しく読めたのですが、もう一歩突き放したような、着物業界をもう少し俯瞰したような視点で書かれたものが読みたいと思ってました。
「きもの文化と日本」
たまたま先日、何となく購入した着物がこれです。
出版社が日本経済新聞出版社だったので、これはもしや?とamazonで「ジャケ買い」ならぬ「出版社買い」したところ、着物業界について書かれているではありませんか!
経済学者の伊藤元重さんと「きもののやまと」の矢嶋社長との対談形式ですので、着物に馴染みのない方でも読みやすいと思います。
着物の問題点「わかりにくさ」「着にくさ」「買いにくさ」について、主に文化史・ビジネスの視点から議論していくのですが、大いに共感することありーの、初めて知ったことありーので、大変面白かったです。
ただ注意すべき点は、矢嶋さんが「やまとの社長」であること。やはり「やまとの目線」になってるはずなので(※至極当然のことで、代表取締役として矢島さんはそうあるべきなのです。会社に不利益な発言をするはずありません。)読んでる時は常にその事を意識しておくべきかなと思います。